親たちは迷う 
しつけの問題は、我が国の大統領が注目する関心事の一つである。

最高裁や議会でも、議論の対象となった。家庭では、夫婦が言い争う一番の

原因である。職員会議でも、教育委員会でも、熱のこもった論議が繰り返され

てきた。世論調査では、親にとって最大の関心事はしつけ問題、となっている。

書店へ行けば、親向けの教育書がズラリと並んでいる。

きびしくするか、許容するか・・・・・ほとんどの親は、この間で迷っている。

多くの教師も同じジレンマを抱えている。

はじめは生徒に温かく、親しく、やさしくしたいと思う。でも、結局は、従来通りの

威張った、懲罰的な教師像に変わってしまうのだ。

いったい、しつけについて、どう考えたらよいのか、いかに定義し、表現して

いったらよいのだろうか。

しつけにひと言ある人たちは、親や教師に何といっているのだろうか。

(『自立心を育てるしつけ』トマス・ゴードン著 近藤千恵訳 小学館)

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